結婚式の支払い方法にはいくつかの選択肢がありますが、結婚式場の多くは「前払い制」のため、結婚式費用の全額を事前に用意しなければなりません。結婚式にかかる費用は数百万円にのぼることが多く、中にはブライダルローンを利用するカップルもいます。このブライダルローンとは、一体どのようなものなのでしょう。
今回はブライダルローンのメリットとデメリットについて、元ウェディングプランナーの私からお話ししたいと思います。
もくじ
実際にブライダルローンを使用するカップルの率
皆さんはきっと、ブライダルローンを利用することで、結婚式前に費用を工面することが一気に楽になるため、これを利用する人たちは多いのではないかと思うのではないでしょうか。実はこれが案外すごく少数派で、ブライダルローンを利用するカップルの割合は全体の3%ほどと言われています。
100組の結婚式のうち、たったの3組しかブライダルローンを利用していないわけですから、「え?そんなに少ないの!?」と思う人も多いでしょう。ですが本当にこれだけ少数派なのです。では一体結婚式を挙げるカップルたちは、どのような支払い方法を選択しているのでしょうか。
結婚式費用の支払い方法にはどのような選択肢があるの?
ウェディングプランナーをしていて、結婚式費用の支払いについて相談されることはとても多かったです。中でも、「全て後払いにしたい」というリクエストは多く、たくさんのカップルが結婚式費用を前もって準備することに悪戦苦闘していたことを覚えています。
結婚式費用の支払い方法としては下記の3パターンが挙げられます。
- 全額現金前払い
- クレジットカードと現金による支払い
- ブライダルローンによる支払い
全額現金前払い
全額を現金で前払いする人の半数以上は、親御様の援助を受けています。いわゆる「親ローン」のようなかたちで、一旦親御様に支払ってもらって後々返済していく方法ですね。もしこの方法が可能なら、ブライダルローンのように金利がかかることもないのでおすすめと言いたいところ。ですが、親御様に頼りたくないと考えるカップルもいますので、このあたりは人それぞれと言ったところでしょうか。
クレジットカードと現金による支払い
クレジットカードは式場によって様々な制約があるものの、使用自体はできることがほとんどです。この場合は限度額を引き上げてからカード決済をしましょう。結婚式が理由であれば、カードの利用限度額を増額することは割と簡単です。
ブライダルローンによる支払い
そして、最後にブライダルローンです。言わば最終手段としてこの方法を選択しているカップルが多いですね。ローンですから手続きに手間も時間もかかってしまうため、率先してこの方法を選ぶカップルはあまりいないのが現実です。
ブライダルローンは普通のローンとどう違う?
ブライダルローンは、その名の通り結婚式費用のために組むローンのことです。一般的なローンやカードローンに比べて金利が安い代わりに、融資額の使い道は結婚式費用のみに限定されます。結婚式場の多くは、提携しているブライダルローン会社があり、式場を窓口にして申し込むことが可能です。
返済の仕方や金利の計算方法などに関しては、一般的なローンと変わりありません。もちろん全額をブライダルローンで支払うというわけではなく、ほんの一部だけをブライダルローン支払いにすることもできます。必ずしも何年もの間支払いに追われるとは限りません。

ブライダルローンの3つのメリットとは
それほど多く利用されているわけではありませんが、ブライダルローンは支払い方法の選択肢として知っておくべき手段です。ここでブライダルローンを利用する3つのメリットについてお話しておきましょう。
メリット① 貯金が十分でなくてもブライダルローンで補うことができる
当たり前のことですが、ブライダルローンを使えば今の時点で手持ちの貯蓄額が十分でなくても支払い自体はどうにかなります。親に頼み込んでお金を借りることよりも、自分たちでローンを組んでしまう方が気が楽だと考えるカップルも少なくありません。
メリット② 金利が安い
カードローンの平均金利と比較して、ブライダルローンは金利がお安めです。3%から9%くらいが平均金利なので、返済額総額で見たときに大きく差が出ることもあります。
メリット③ 式場提携のローン会社なら支払いがスムーズ
おふたりが結婚式をおこなう結婚式場が提携しているブライダルローン会社でローンを組む場合、支払いはローン会社から直接式場にされる場合が多いです。一旦融資額を受け取りそれを自分たちで式場に支払うことと比較すると、手間が省けるためこの点もメリットと言えるでしょう。
ブライダルローンの3つのデメリットとは
ブライダルローンを利用する場合のデメリットにはどのようなものが挙げられるのでしょうか。ここで、デメリットと言える点を3つお話しておきましょう。
デメリット① 金利がかかる
当然ローンですから、ブライダルローンも金利がかかります。本来支払わなければならない金額より多く支払うことに対して抵抗を感じる人もいるでしょう。
ローンは支払い回数が増えれば増えるほど、その金利が増えてしまいます。なるべく短い期間に支払いが終わるように組むことで「金利」にあたる部分を少なくすることができます。金利がかかってしまうのはローンである以上仕方がないこと。いかにしてこれを最低限にとどめるかを考える必要があるでしょう。
デメリット② 審査に手間と時間がかかる
ブライダルローンを組むときには、早めに式場側に伝えて審査をしてもらう必要があります。というのも、ブライダルローンは提出書類も多く審査自体もやや厳しいため、日数が多くかかってしまうことが多いからです。
デメリット③ 支払いに何年もかかるため家計を圧迫する
こればかりはローンを組む金額にもよりますが、結婚式費用の大半をブライダルローンで支払うとなると、その額は大きくなります。当然それだけ支払いに長い期間を要することになるでしょう。この先新居への引っ越しやハネムーンなど、何かと出費がかさむ中でローンが増えてしまうことは気分の良いことではないですよね。
ブライダルローンを組む際には、なるべく金額を少なく組むようにするのがおすすめです。支払額や支払期間を十分に考えて、これからの新婚生活を圧迫しすぎることのないようにしたいものですね。
まとめ
案外利用者の少ないブライダルローンですが、結婚式費用の支払い方法における一つの手段として頭に入れておくと良いでしょう。ブライダルローンは先ほどもお伝えした通り審査に日数がかかります。融資されるまでにも期間がかかるため、前もって式場に問い合わせておくことをおすすめします。
目先の支払いだけに意識するのではなく、長い目で見ることが何よりも大切。ふたりにとって最善の支払い方法を考え、結婚式後もハッピーな新婚生活が送れるように準備していきたいものですね!

まゆ / 元ブライダルプランナー

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